土地価格を評価する場合に、
4種類(実勢価格、公示価格、固定資産税評価額、相続税路線価)の公的な評価格があるため「一物四価」と言われており、
都道府県の発表する「都道府県地価調査価格」と併せて、
「一物五価」とも言われます。
時価との関係は、景気の変動及び需要と供給のバランスで、
乖離率が大きくなったり小さくなったりしますが、
最近は時価との乖離率が小さくなっている傾向にあります。
それでは具体的な調べ方です。
国税庁発表の相続税路線価図で該当箇所を見てみます。
道路に記してある15Gという記号は、
1㎡当り15,000円・借地権割合30%の意味です。
この路線価を0.7で割り戻すとおおよその実勢価格となります。
その理由は、左頁の「土地価格について」で述べたように、
公示価格は実勢価格の90%、
相続税路線価は公示価格の80%を目安に作成されている、
即ち路線価は実勢価格の70%とされているので、
70%で割り戻すと実勢価格に復帰することとなります。
同様に地価マップのページを開き、固定資産税路線価図から当該箇所を見つけ、60%で割り戻すとおおよその実勢価格を把握できます。
次に地価公示地価調査のページを開き、当年と前年の年間の地価変動率をみます。仮に年間変動率が6%で、公表時点と現在時点の月数が6ヶ月経過していたら、その地域で急激な価格変動要因がなければ、公表時点から3%変動しているものと推測できます。